民事法律扶助
一般の方が司法書士の事務所をどのように感じられているかは私たち自身には分かりません。日頃から相談や依頼がしやすい事務所でありたいと思っておりますが、依頼者から見て敷居が低く間口が広い事務所と受け取っていただければと願います。
司法書士に簡裁代理権が与えられてから6年になりますが、これまでに代理人として行ってきた業務は債務整理に関する裁判や裁判外の和解がほとんどです。多重債務問題に関しては多くの無料相談機関がありますが、司法書士は早くから定期的に無料相談会を開催するなどしてこの問題に関わってきましたのである程度社会に知れ渡っています。
しかし、このようにインフラが整ってきても、多重債務が一つの原因となるような事件が発生している現実があり残念に思います。仕事の都合で無料相談会に行く時間がなかったり、債務整理をしようにも手数料が払えないなどの理由で踏ん切りが付かず負債が増えていく例が多く見られます。それらの方々は毎月の返済のことで頭がいっぱいで仕事が手に付かなくなりやがては失職する人も出てきます。
総合法律支援法のもとに3年前に日本司法支援センターが設立されて、民事法律扶助業務がスタートしました。これは、司法書士に支払う費用を立て替えてくれる制度です。立て替えてもらったお金は毎月一定額(原則1万円以上)を返していきます。
扶助を受けるには一定の条件がありますが、申し込みは受け付けた司法書士が必要書類を添えて法テラスにします。扶助を開始するかや立て替える額については審査会で審査して決めています。書面審査のみですので申込者が法テラスに出向く必要はありません。
多重債務に関する援助費用は、実費と報酬が含まれますが、その額については基準が定められています。自己破産の場合は実費として1万7000円が支弁されますが、それ以上の予納金については申込者が別途負担しなければなりません。
援助される金額は事務所で定めた報酬より低い額ではありますが、司法書士は援助されたお金以外に先の別途負担する予納金以外を依頼者に請求することは出来ません。
この制度は、毎月返済していかなければなりませんので、一定額の収入があるひとでないと利用できません。しかし、収入があれば誰でも利用できるのではなく、その基準は単身者で月額18万2000円以下とされています。


